[宝塚班状歯訴訟]

 日本で昭和46年に「宝塚斑状歯訴訟」という事件が起こりました。水道水にフッ素を入れる
ことで虫歯を減らすことができることはすでに実証されており、欧米では一部の地域を除き実
施されています。日本でも1960年代後半から水道水のフッ素化を兵庫県宝塚市と西宮市で始
めたのですが、フッ素1ppmのところを倍量の2ppmのフッ素が入ってしまったのです。その結
果、この水道水を飲んだ人たちにフッ素中毒の症状が出てしまい、訴訟問題にまで発展、フッ
素を水道水から除去せざるを得なくなってしまったのです。この事件以来、フッ素は危険ではな
いかという風潮が広がり日本の上水道のフッ素化が遅れているといわれています。フッ素中毒
の症状のひとつに「歯牙フッ素症」というものがあります。エナメル質ができる乳児から7歳くら
いの間にフッ素を過剰に摂るとエナメル質に白い斑点ができたり茶色くなったりしてしまうので
す。軽度の歯牙フッ素症はホワイトニングで改善されますが、重度の場合は歯のマニキュアや
セラミックス治療でなければきれいにすることができません。


戻る